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昨日の続き~~

さて、本日も昨日の続き~~~


本編、『箱の中』、の続きの話。

『檻の外』でございます。

『檻の外』とは、当然、シャバのお話でございます。

ここでも喜多川は大全開でつっぱしっております。


檻の外 (Holly NOVELS)檻の外 (Holly NOVELS)
(2006/05/25)
木原 音瀬

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さてさて、もうネタバレありありの
マジ、本当にネタバレありますからね)、
勝手なる感想でもいいよ~という方のみ
こちらから。



そして『檻の外』

シャバにでてから6年後の話です。


6年後、

堂野は6年の間、社会的環境がかわっていく。
妻帯者で、かわいい娘がいる。

6年後、喜多川は何もかわらない。
それは彼の心の欠片すらも何も変わらない、

ただ堂野に会いたい、
好きだから会いたい、

それだけのために生きて、眠ってまた朝を迎える。
雇った探偵のお蔭で、喜多川は堂野の居場所を
突きとめます。


ある日、突然堂野の前に喜多川が現れる~~
きゃああ、こわい~~
もう堂野にしてみればストーキング状態ですよ。

できれば、フタを一生して自分の過去を封印して生きていたい。
自分の冤罪の過去も、刑務所での出来事も、、、


けれど、喜多川の心はもう止まりません。

そしてまさにストーキングのような執着は、

堂野の家の近所にまで引っ越してやってくる。

これ、ホラーとかだったら、怖い話です。

中途半端に優しくて、
弱くて、ずるくて、わたしと同じ種類の堂野も、

やっぱり、喜多川の行動は、少し怖いんですね。

だから、少し喜多川を責めちゃう。

するとこの男、こんなことを言う。


『あんたに家族がいたって、近くにいるぐらいいいだろ。』


『同じ雨の降っている場所に
いるんだって思うぐらいいいだろ。
顔が見たいって思う時に、
歩いていける場所にいたって、いいだろ。』


(檻の外 (Holly NOVELS) 本編より引用17頁から)

もう、この言葉に切なく、ずきゅん、と心打たれてしまったわたしです。


ストーカーを肯定しているわけではありません。
人の嫌がることをすることは絶対にだめです。

けれど、喜多川は、箱の中から、
わたしは読者として、
ずっとずっと彼の心を追いかけている男です。

だからこそ、少しずつわかってくる彼の言葉。

あの言葉で初めて、わたしの中に
喜多川圭の何かが入り込んできたのです。

一人っ子の気持ちが、理屈ではなく、
何となくわかってきた、、というところでしょうか。



それでも、まだまだわからない部分は多くって、
わたしにとってはまだまだ不可解な男です。


お話はとてもとても悲劇をうみます。

堂野の幼い一人娘は、
堂野の意思とは、ウラハラに、
喜多川になついていく。

ぶっきらぼうな喜多川も、
無条件でなついていくれる娘に、
そして、堂野が愛している娘に、
堂野の血と心が分け与えた世に生まれ出たこの娘に、

やっぱり、喜多川も惹かれていく。

悲劇は突然起こります。

娘は死体で発見されます。
ショッキングすぎる、、、

そして、わたしも結局喜多川を信じることができないんだよ。

執着するが故に、殺してしまったのかもしれないって、
そんな風に思ってしまった。ごめんよ~喜多川圭~

勿論、真犯人は別にいました。

けれど堂野の幼い娘が死んでしまったことは紛れもない事実です。


この事実から、堂野の周囲があわただしく変わり始め、
いや、それを機に、

堂野の真実を見る目が、覚醒していくのでしょう。

そんなこんなで、結局、堂野は喜多川と暮らすことを選択する。



そして、本編に収録されている
雨の日、
なつやすみ など、
その後のその後が楽しめます。


一番驚くのは、

喜多川が随分人間らしくなったな~と
感慨深いものがありました。

世の中でほしいものはひとつだけ、
その唯一のもの =堂野= を手に入れて、
喜多川の人生はきっと充実して

人生で一番幸せな時を生きているんだろう、

わたしも喜多川の幸せにほっこりします。vv

ここまでくると、やっと一人っ子の気持ちが完全にわかり、
そして、喜多川の人間らしい純粋さに惹かれます。

もちろん、わたしだけではないでしょう。

堂野も本当に喜多川が愛しくて、仕方がありません。

そして堂野は、想像通りの大人のまま老けていくんですね。

喜多川は大人の顔をしていても、心はそのままで、

堂野の傍にいたい、この気持ちが褪せることはないんです。

そうやって、喜多川は幸せな生涯をとじていくのです。
病にかかり、闘病生活は壮絶だったかもしれない、
まだ生きていたかったかもしれない、、

けれど、人間はいつか死んでいくということを考えれば、

堂野に見守られて愛されて、
この世を去って行った喜多川は、
本当に幸せだったのだろうなあ、と思えます。

そして堂野も、喜多川が傍にいたことで
どれだけ救われたんだろうか、そんなことも思いました。

箱の中では、喜多川の暴走が、
一方的な押しつけが、
そんなエゴにも思える感情が、

檻の外では、

時間が流れていく中で、
人がその場に立ち止まっていられないように
みんなが少しずつ歩いていく中で、

この暴走と思える喜多川の行動や言動に、

堂野がどれだけ救われたんだろう。

堂野の手が喜多川を掴んだ時、

堂野はきっと、喜多川をもう一生放さないと
そんな風に思ったかもしれない。

いつのまにかミイラ取りがミイラになっちゃったあああ

そんな感じなんだろうなあ、と思う。

わたしは、やっぱり堂野側の人間だから、

喜多川に憧れ、ものすごく惹かれたけれど、

喜多川の葬式も全て済ませ、
堂野が ポツリと自分の息子(血のつながりはない)に

ポツリと

、、一緒に死にたかった、、、

そんなことを言う。

すごく辛いだろうなあ、、、そんなことを思った。
何かにつけては、喜多川が思い出されるんだろうな、、、

堂野の気持ちを思うと、
何だか辛いなあ、、と思ってしまう。

死にたいなあ、と思っても、
堂野だから絶対に死んだりしないだろう。

それはわかるのだ。わたし側の人間だから。

だからこそ、毎日、毎日、生きていき、
それなりに、楽しいこともあって、
人とかかわって生きていくこともあって、

でも、夜、自分の部屋に一人帰った時、、、

寂しさが余計に募るんだろうなあ、、、

などと思ってしまいました。

最後の最後まで勝手なままに生きた喜多川、、

けれどだからこそ堂野は一生心に刻みつけられた
喜多川の生きた軌跡を忘れられない。


二日間で、丁度二冊読み終えた。
二日目、パタンと『檻の外』を読み終えたとき、

何だかしらないけれど、

喜多川の一生を読み終えた達成感が湧き上がったのでございます。


そして、今、この感想を書いていて、

わたしの心は、堂野の切なさに思いを寄せます。

いい本だったなあ、と思える一冊でした。vvv
     

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Author:ノパール
パトロン付きの毎日を満喫している自由人でございます。これ、きちんと訳しますと、勝手気ままに生きている専業主婦でございます。
年齢言いたがらない?これってかなり年だと思われます。でも心はいつでも年齢5チャイ!おいっ!

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