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2015年版・老後のための覚書~~訂正済~

  • 2015/02/05(木) 09:21:02

ドンドン パフパフ ドンドン~~vv



前回少しだけ触れましたが、

今年もまた、BL本をお迎えしております。

結局、自分の部屋は掃除できないまま、
お客様は、緑の部屋{我が家の部屋の名前のひとつ~ に
お迎えして滞在していただき、

1冊、寝室持って行っては読み、
又返す~~を繰り返しております昨今、

本日、あまりにも
脳天を撃ち抜かれた一冊の是非とも感想を。


衝撃の一冊はこちら~



篝火の塔、沈黙の唇 (幻冬舎ルチル文庫)篝火の塔、沈黙の唇 (幻冬舎ルチル文庫)
(2007/05)
玄上 八絹

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いつものように勝手気ままで
尚且つネタバレありでもいいよ~

という方のみこちらからどうぞvvv




作者様は、

玄上八絹
と書いて、げんじょうやきぬ 
というお名前でございます。

ゲンノジョウとてっきり思っていたわたしは
響きから、下のお名前のようだわ
なんて思っちゃって、
そしたら、さすがにBL師匠さまから
ご指南いただき、{ありがとね~vv

げんじょう~
(失礼いたしました)

また、やきぬ、とは実に言いにくい。
せめて、やぎぬと濁りたい、

勝手にそんなことを思いながら読み始めました。

勿論、初めての作者さまでございます。


それでね、本を開きました。



すると、本当に頭をハンマーで殴られたような、
本当に本当に、最初のページから

もう、お前は死んでいる~

的に、やられた女でございます。


何がすごいって、
その調べ。


言葉という文字が
リズミカルに、強弱を持って、
ズンズンとわたしの心に攻めてくるのであります。


お話の内容は
明治時代かと思われる日本が舞台です。

子爵家の生け花の家元の
跡継ぎ問題から、

主人公は正妻の嫡男として生まれついたにもかかわらず、
跡継ぎという座を、妾の息子に明け渡す。

その理由は、嫡男が幼い時の不運な事故で
盲目となってしまった為、跡を継ぐことが出来ないのですが、

この辺は諸事情がありとても複雑なので割愛。


とにもかくにも主人公はこの不運な嫡男・椿と

盲目で心が純粋な主を、心から慕っている下男・十左の
お話なのでございます。




まず、全編にわたって痛い、痛すぎるくらいの
痛ましい描写がこれでもかとわたしを襲います。

あ、初めに言っておきますけど、


このお話はわたしにとっては
BLファンタジーものではなく

お話の流れでたまたま男同士の愛が描かれてるだけで、
完全な純文学だと思っております。
これは以前書いた美しいことと同じジャンルと
わたしの中のカテゴリー付けです。


と言いますのも、文章に圧倒されちゃうのです。

適切な言葉が、パン!と印象的に使われ、
短文の中で効果的に旋律の調べのように
うたわれていくような、、

言葉がこんなにも暴力で狂気になり
読んでいるわたしをコテンパンにのしたかと思えば、


自分の不運を恨むでもない
ただ時に身を任せて生きている椿が
海と星に思いを寄せて、
愛しい十左と過ごす時間は

なんとおだやかで優しくて、
なんでもない時の流れの中で、
人とは美しく気高いのだと思わせてくれる。


文章とはこんなにも美しくて切なくて
なんて素敵な魔法なのでしょうか。


主人公が慮辱されるシーンがあるのですが、

もうこれは、残酷すぎて虐待の域なのです。

その描写を、玄上八絹という人は、
これでもか、これでもかと表現して来ます。

主人公は痛さに気を失い、血を流す。
けれど決して助けを乞うこともせず、
ただただ、じっと時間が過ぎて行くのを
待っているだけ。


彼を慕う十左は、その現状を知っていながら
自分の運命や過去を呪い
何も出来ず、非力な自分に罰を課す。

どちらの心情を思ってもたまらなくなりました。


けれど、十左が椿と二人だけで過ごす密な時間は
とても甘く、かなりの濡れ場のシーンなのに、
直接的な表現は一切なくとも、
とても官能的でエロに満ちています。


本編 は『篝火の塔、沈黙の唇』

どちらかといえば十左よりで話が動いていきます。
彼の苦悩が痛いほどわかる。

最後に、『翡翠の庭』
こちらは完全な椿目線のお話も入っています。

何もかも諦めて、
じっと時の流れに身を任せていた椿が、
十左という愛しい人を手に入れて、

甘えたり、わがままを言ったりするところが
かわいくてしかたがない。
{ほほ、わたしの目線も十左寄りのようです。


痛いけれど、

短い文章の中に

ナイフを突きつけ、
嵐を起こしていくような
鋭い旋律がその文章にはあるのです。

だからこそ時折感じる
春の陽ざしのような
あたたかな調べが
わたしの胸に幸せを運んでくれる。


これぞ、プロの表現だと、
本当に、思わずノックアウトされました。

ずっとずっと永遠に続くかと思われる
ゲンジョウ節の旋律は
わたしを虜にしていきました。


そして、この人の書く、現代物、
いったいどんな話になっていくのだろうと
ふと興味を覚えました。


絶対に読みたい!現代物作品!


そう思わせてくれた、
今までに読んだことのなかった作品。


全ての五感をフルに使って、

わたしの脳内スクリーンに映し出されていく。

衝撃の1作品として、
わたしの胸に刻まれたのでございます。


最後に、
椿の乳母、千代なのですが、
彼女は、信じられないくらいの才女であり、
何をやらせても出来る老婆なのでございました。

ああ~わたしも、そんな老婆になっていたい!
とても憧れたのでありました。{絶対無理!ふんだ!

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